取組紹介 2021年4月23日

野菜のルーツや本質を知り、よりおいしい一皿を!
あいちの伝統野菜を使った、あいちサラダめしが完成

2021年3月末に、日本における野菜のルーツである伝統野菜と「あいちサラダめし」がコラボした、食のセミナーが東邦ガス プロ厨房オイシス にて開催されました。

セミナー開催の司令塔は、「あいち みんなのサラダ」プロジェクトの実行委員でもある高木幹夫さん。「あいちの伝統野菜を学ぼう!」と題した食のセミナーには、料理に関連する業界で活躍する方などが参加。伝統野菜に関する講演や、あいちの伝統野菜を使ったサラダめしのレクチャーに熱心に耳を傾け、メニューづくりのヒントを得たようです。

セミナーの第一部は、「食の入口から出口まで 〜あいちの伝統野菜から学ぶ〜」をテーマに、高木さんによる講演が行われました。高木さんは、あいち在来種保存会の代表世話人として、伝統野菜に関する研究、普及、発信など様々な活動を推進。さらに、フードコーディネーター、野菜ソムリエの上級プロでもあり、野菜の専門家として多方面で活躍されています。

この日は、日本全国の伝統野菜に関する紹介の後、35品種にも及ぶあいちの伝統野菜について解説。例えば、ねぎの緑色と白色部分の割合が地域の品種ごとに異なることや、正月菜と小松菜の違い、さらには近年の品種改良による野菜の性質の変化など、過去の歴史から現代の身近な野菜のことまで、わかりやすく説明されました。

続いての第二部は、調理実演です。フードコーディネーター、料理研究家であり、家庭料理の料理教室や飲食店のメニュー開発にも携わる田中稔さんが、春の伝統野菜を使った「あいちサラダめし」のレシピを考案。実演を交えて紹介しました。

この日のレシピには、春に採れるあいちの伝統野菜の中から、ファーストトマト、養父早生(やぶわせ)玉ねぎ、愛知早生(あいちわせ)ふきなどを使用。一つひとつの素材について、下ごしらえの仕方や、おいしく食べるための切り方など、実践に役立つ豆知識が盛り込まれ、参加者たちは時折メモを取るなど、いろいろなことを吸収しているようでした。

シンプルな手順ながら、しょうがとしいたけは弱火で炒める、ミンチは生臭さが残らないようにしっかり炒めるなど、おいしく仕上げるためのアドバイスも満載の調理実演です。

さらに、野菜をおいしく食べるための豆知識も登場。新玉ねぎではない場合は、繊維に対して垂直に切ることで玉ねぎの辛味が抑えられることや、水菜やサニーレタスの鮮度を保つためには15分ほど氷水にさらし、適度に水を吸わせてからざるに上げ、ペーパーを敷いたタッパーに並べて冷蔵庫へ保管するなど、野菜のポテンシャルを生かすひと手間も紹介されました。

肉みそができたら、器にご飯を盛り、サニーレタス、水菜、肉みそ、ふき、トマト、スライスした玉ねぎ、ブロッコリー、厚焼き玉子盛り合わせ。柚子胡椒を加えたマヨネーズと、コチュジャンを加えたマヨネーズ2種類を添えて、完成です。

※今回作ったあいちサラダめしの作り方は【RECIPE】にてご紹介しております。
https://www.minsala.jp/aichi/recipe/

最後に、完成したあいちサラダめしを参加者全員で試食しました。

参加した女性たちからは「彩りが良くて、食欲が増しますね。手軽に作れるので、チャレンジしてみます」、「肉みそがあると野菜をたくさん食べられるので、作り置きして活用したい。マヨネーズに混ぜたゆず胡椒がアクセントになります」、「ふきはお店のメニューでもよく使うので、下ごしらえの仕方が勉強になりました」などの声が聞かれました。

4月にオープンする、あいちの伝統野菜を使った薬膳料理店のオーナーは「今日学んだことを生かしつつ、自分なりに薬膳らしさをプラスしてサラダめしをメニュー化したいです」と意欲を語りました。

伝統野菜のこと、サラダめしのことを学んだ料理の達人たち。それぞれのステージへ今日の経験を持ち帰り、野菜の魅力を伝えるメニューなどに活用することで、ますます多彩なサラダめしが生まれることでしょう。新しいサラダめしとの出会いに、期待が膨らみます。※開催場所:東邦ガス プロ厨房オイシス

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