取組紹介 2019年8月16日

もっとおいしく野菜を食べるには?
農家さんと考える「あいちサラダめし」

野菜をおいしくたくさん食べられるメニュー、それが「あいちサラダめし」。農家さんが心を込めて作った愛知県内の野菜が、いろいろな店舗で使われていますね。今回ご協力いただくのは、農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」の農業女子メンバーのお二人。
※農業女子メンバーは、以前もこの取組みに参加をしてくださいました!!

自分で作っているからこそわかる、野菜の良さや特徴、野菜に対する想いを聞くとともに、地元のカフェとコラボした「あいちサラダめし」を開発していただきました。

まずご紹介するのは、愛西市在住の伊藤美弥さん。伊藤さんの農業スタイルは、「少量多品種」といって、個人やレストランなどの希望に合わせ、たくさんの品種を少量ずつ栽培するものです。
今現在、どんな野菜を育てているのかと聞くと…。トウモロコシ、なす、ピーマン、さといもなどの定番野菜に加え、ケールやトレビス、フェンネル、ビーツなど…あまり耳馴染みのない野菜もありました!

中でも、愛知の伝統野菜であるジュウロクササゲは、今では栽培している農家も少ないのだとか。ジュウロクササゲとは、マメ科の植物で、見た目はサヤインゲンに似ていますが、その長さは30~50cmにもなる柔らかい野菜です。一般的に収穫の時期は6月末から9月末にかけて。現在ではあまり流通しなくなってしまいましたが、一部の和食店や日本食料理店などでは使われることも多いのだそうです。

「アブラムシがたくさん付くので、全部手作業で取っていますよ」と伊藤さん。
手間はかかりますが、そのぶん伝統野菜を多くの人に知ってもらいたいという想いも強いと話してくれました。

こちらは、コリンキーという野菜。変わった名前と、鮮やかな黄色い見た目が特徴的です。「生で食べるとコリっとしていて、加熱するとモチモチになります!薄く切って炒め物や天ぷらなどに最適です!」とアドバイスをいただけました。

農業に対するこだわりを聞くと、「料理人のインスピレーションを掻き立てるような野菜作りをしている」とのこと。「この野菜、どうやって料理しようかな?こんな食べ方はどうかな?って思ってもらえるような野菜を作っていきたいですね。新鮮な地元野菜の魅力を発信していけたらと思います」

そんな伊藤さんに、ご自身の野菜を使ってあいちサラダめしを考案していただきました!
メニューの開発には、蟹江町にある「カフェつきよ」のシェフ・橋本志穂さんにもご協力をいただきました。
ロメインレタス、水菜、ルッコラなど、メニューに使用している7種の野菜は、ほぼ愛知県産。さらに味噌やみりんなども愛知県産にこだわったというから驚きです。
「“野菜たっぷりなのに食べやすい!”をテーマに、切り干し大根やレンコンなどをマヨネーズで炒めて肉みそを加えた炒飯にしました。それをキャベツでくるんで食べやすく。彩りも楽しんでほしいです!」と伊藤さん。
かわいらしくて上品な見た目の、野菜たっぷりサラダめし。ご協力ありがとうございました!
残念ながら、今回の「あいちサラダめし」は試作品のためカフェでは食べられませんが、伊藤さんが作ったおいしいお米や野菜は「カフェつきよ」でいただくことができます。

もう一人は、津島市在住の杉山尚美さんをご紹介。杉山さんは、「津島農縁みんパタProject」の代表も兼ねています。プロジェクトは、地域の多様な食文化や豊かな環境などを活用した農業体験を通じて、津島市をあげて地域を活性化していく取り組みです。
「子どもから大人まで、気軽に農業に携わることができて、食と農業について学びながら地域と繋がれる。そういう農業の在り方って素敵ですよね!」と話してくれました。

そんな杉山さんが育てているのは、カリーノケール、小松菜、ホウレンソウ、そしてハイビスカスローゼルというハーブの一種。ハイビスカスティーの原料としても有名ですね!

今回、「新しい野菜の食べ方を提案したい!」との思いから、自身が参加する「あいちガールズファーム」のメンバーそれぞれが、津島市にあるカフェ「キッチンリエゾン」とコラボして、あいちサラダめしを開発してくれました!

トマト、ビーツ、ナス、豆苗などのほかに、メンバーの育てた野菜や卵、杉山さんが手掛けたサラダケール、ハイビスカスローゼルも。シェフが得意だというスパイスを使った味付けで、まるで「台湾風タコライス」のよう!十六穀米でヘルシーなのもうれしいですね。

野菜をおいしく食べられるポイントをシェフに尋ねると、「それぞれの野菜が一番食べやすい方法、おいしく感じられる味付けを考えました!たとえば、ナスとズッキーニはふきみそ和えに。キュウリとセロリはスパイスを効かせたインド風のピクルスに。彩りや味が単調にならないように気を付けました」とのこと。
よく混ぜて食べるのがオススメだそうですが、それぞれに野菜の個性が際立つ味付けになっているのですね。

ちなみにこちらのメニューは、「あいちサラダめし」として実際にお店で提供しているとのこと!テイクアウトサービスを行っている時もあるそうです。見かけたらぜひ実食を!

いかがでしたか?野菜は、農家さんの「おいしく食べてほしい」という想いで、手塩にかけて育てられているのですね。調理する時も食べる時も、その思いを感じてみてください。

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